銭湯「菊の湯」の外観=2024年4月15日、長野県松本市中央3丁目、小山裕一撮影 教室の半分ほどの広さの浴室。浴槽に身を沈めると、体がじんわりと温まってくる。片隅に置かれている洗面器や壁のタイル画、木製のロッカーがある脱衣所は、懐かしい雰囲気を漂わせる。まちなかの銭湯は貴重な存在だ。 長野県松本市の中心部にある「菊の湯」は、100年以上の歴史がある。元々は材木店で、職人のために廃材を使って風呂を沸かしたのが始まりという。周囲を山に囲まれ、松本の特徴である豊かな湧き水を利用している。 蜂蜜やリンゴジュースが並ぶ番台前 番台前には蜂蜜やリンゴジュ…